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Goodrich 城

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平面図
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詳細図
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 イングランドの中世の城のなかで、特に軍事面で最高傑作と言われる。

 サクソン(Saxon)族のゴドリック・マッペンストン(Godric Mappenstone)の土地がったことが、1086年の土地台帳Domesday Book)記載されている。

 ノルマン征服王朝後、1101年には木造の城が建設されていたが、12世紀初め、ウィリアムフィッツバデロン(William Fitz Baderon)の所有となった。その後デクレア(de Clare)家の所有となり、12世紀半ばには石造化された。
 ヘンリー2世のウェールズ侵攻で、王家の所有城となる。ジョン王がフランスでの領土喪失の埋め合わせに、ペンブローク伯(Pembroke)のウィリアムマーシャル(William Marshal)に与えた。
 13世紀にかけて、内装の充実と防衛面の強化がなされてい。その後城はタルボット(Talbot)家が所有していたが、後にテューダー(Tudor)王家が所有した。1646年に内乱(Civil-War)時代に大砲により破壊された。
 城はワイ(Wye)川に面し、モンマス(Monmouth)からウェールズへ入るローマ街道の要所に位置した。
天守(Keep)は壁厚がり、中は4.55.5mと外観以上に狭い。当初は2階が入口だったが、後に1階に入口を下し、当初の入口は窓に変更されている

 天守は現在でも登頂可能で、1階の入口を入った後、向かって右の手前に在る螺旋階段で頂上にたどりつくが、一人が登るのがやっとの狭さ。なお、ヘンリー2世の塔と呼ばれているが、ヘンリー2世は建設に関与していない石造化を指示したことによるものかと推測される。
 東と南は9mの濠が囲むが、土砂にる埋没を防ぐため、石を掘って造られた。四隅の塔が周囲を固めているが、南東と南西と北西の3箇所の塔はすそ広がりのピラミッド形で、国境地帯に特有の形態を示している。地下から掘り進められることで塔が崩壊されることを防いでいる。

 北東の塔はゲイトハウス(Gatehouseになっており、前に石橋を設置し、通路には落とし格子戸(Portcullis)が並び、天井には落とし穴(Murderhole)がある。 1280年代にウィリアムバランス(William de Valence)が建設したと推測される教会が併設されているため、エドワード1世のシンメトリー型の城とは異なるが、一部集中方式(Concentric)を取っていると言える。
 外側の門(Barbican)が半円形なのは、14世紀初頭に城主のウィリアム(William)の息子のアイマー・デ・バンス(Aymer de Valence)がロンドン塔の入口の門に触発されて建設したからと言われる
 北西に在った馬小屋の広さから推測すると60頭以上の馬が飼育されていたと推定される。
 14世紀の国境地帯は、エドワード2世の寵臣デスペンサー(Despenser)の嵐が吹き荒れ、グッドリッチの城主となった、エリザベスコミーン(Elizabeth de Comyn)はロンドンに滞在してた際に誘拐され、城に閉じ込められて、グッドリッチ城を引き渡すことを強制された。エリザベスは1325年に契約書にサインした後にタルボットと結婚し、タルボットは1326年に城を取り戻した。
 
 その後タルボット家はウェールズとの紛争を抑えて長く統治した。なお、1442年にタルボット家はシュルツベリーShrewsbury)伯の爵位を得ている。
 タルボット家は、薔薇戦争(The Wars of the Roses)時代はランカスター(Lancaster)王家に与し、敗北したことで、城はヨーク(York)王家の所有になる。16世紀になると、ロンドンから遠いこと、住みにくいことから、城主は城に住まなくなった。

 内乱(Civil-War)時代には激しい攻防戦が繰り広げられ、地下道の掘削に因る城崩壊作戦も奏功せず、大型大砲の攻撃にも耐えたが、2ヶ月間の攻防戦の後、16467月に水不足により遂に落城した。
 1740年にはケント(Kent)伯の所有になっていたが、売却。1920年代の発掘では多くの内乱時代の大砲の弾が出てきた。

 城にまつわる幽霊が3人いる。

 

 捕虜になっていた、アイルランドのマクベス(Macbeth)は、逃亡を企て塔から転落して死亡した。
 内乱時代の城代だったバーチ(Birch)の姪は、王党派のチャールズクリフォード(Charles Clifford)と恋仲になり、城の最終攻撃の前に逃げ出したが、ワイ川を泳いで渡る際に溺死したとされる。今、二人は幽霊となって城内に暮らしているとのことである。

 


© Copyright Gordon Hatton and licensed for reuse under this Creative Commons Licence
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時間があるなら、"Coppet Hill" に行こう

 

Goodrich Castle から南に広がる100ha の自然保護区が "Coppet Hill"。お城の駐車場に車を置いて、城の売店で買った£3の地図 "Coppett Hill,  Goodrich and Welsh Bicknor Walks from Goodrich Castle" を持って歩き回ろう。

 

時間が余り取れない場合は、2.8kmの A short walk on the Hill.pdf も良さそう。


詳細はこちら

http://www.coppett-hill.org.uk/


Gloucester

 

 

グロスター (Gloucester) 情報

 Goodrich城から東に30kmに在る、 Gloucester の町は、セヴァーン(Severn)川の河口に位置しており港町だが、ウェールズとの国境にも近いため、行政と商業の中心都市となっている。

 町は4箇所の城門に囲まれた中世都市の趣も残している。

 

 

 市内地図は以下からダウンロード可能 (以下のリンクを右クリックし「対象をファイルに保存」等を選択)

 http://www.cotswolds.com/Portals/4/pdfs/download395b.pdf

 

 イギリス最大の観光地の一つである、コッツウォルズ(Cotswolds) や、ウェールズ地方に行くにも近く、観光の起点として活用できる。

 

 日本語のコッツウォルズ案内

 http://www.the-cotswolds.org/top/japanese/intro.php

 

 

Gloucester

グロスター大聖堂 (Gloucester Cathedral)

 映画「ハリー・ポッター (Harry Potter)」に登場する豪華な内装のホグワーツ魔法学校として有名。

 

 町の中心には12世紀初頭に建設され、14世紀から15世紀にかけて拡張された大聖堂(Cathedral)がそびえる。グロースター大聖堂はファン・ヴォールト (扇形の円天井)の回廊が有名で、この回廊は「ハリー・ポッター」第1作、第2作で「ホグワーツの廊下」としてしばしば登場した。

 

Gloucester Cathedral
Gloucester Cathedral

 

 

Edward2世の墓
Edward2世の墓

大聖堂内部には、1327年にバークレー(Berkeley)城で殺害されたエドワード2世の墓がある。写真はエドワード2世の墓上のEffigy。

 

全体の写真はこちらを  Web Garally of Art(http://www.wga.hu)

http://www.wga.hu/html_m/m/master/yunk_en/tomb_edw.html

 

Beatrix Potterの店
Beatrix Potterの店

 グロスター市 (Gloucester)には、1903年に刊行されたビアトリクス・ポター女史(Beatrix Potter)の『グロスターのお針子』(The Tailor of Gloucester)のモデルとなった店が在り、現在はお土産物屋さんになっている。

 

 House of The Tailor of Gloucester Webサイト

 http://tailor-of-gloucester.org.uk/about

 

 Google Mapの位置はこちら↓

 https://maps.google.co.uk/maps?q=tailor+of+gloucester&hl=en&sll=53.800651,-4.064941&sspn=21.0873,39.506836&hq=tailor+of+gloucester&t=m&cid=4862140456655341858&z=14

 

 絵本「グロスターの仕立て屋」はこちら(パブー)

  http://p.booklog.jp/book/48779

 原語で楽しみたい方は The Project Gutenbergで↓

 http://www.gutenberg.org/files/14868/14868-h/14868-h.htm

 

New Inn
New Inn

ホテル:

 New Inn。町の中心近くにあり、交通の便が良い。

 http://www.newinn-hotel.co.uk/

 住所:16 Northgate Street, Gloucester, Gloucestershire, GL1 1SF

 

その他の宿泊情報:

 HOTELS IN GLOUCESTER (http://www.hotels.uk.com/uk/Gloucestershire/Gloucester-hotels.htm)

 

 

近くの城:南西約35kmのバークレイ(Berkeley)城、西南西へ約40kmのモンマス(Monmouth)城、南西約50kmのチェップストウ(Chepstow)城などウェールズの城にも近い。

関連URL

 

GOODRICH CASTLE (English Heritage)

http://www.english-heritage.org.uk/daysout/properties/goodrich-castle/

城の訪問前に以下のPDFファイルをiPadに取り込んでおこう。子供向け教育資料だが楽しめそう。

http://www.english-heritage.org.uk/publications/step-inside-goodrich-castle/goodrichcastle.pdf

 

Goodrich Castle: History and Photos of this Beautiful Red Medieval Ruin (Exploring Castles)

Civil Warの際に打ち込まれた大砲の弾の写真あり。

http://www.exploring-castles.com/goodrich_castle.html

 

Goodrich Castle (Unofficial website)

http://www.goodrichcastle.co.uk/

 

Goodrich Castle (TimeRef.com)

http://www.timeref.com/hpl545.htm

 

Goodrich Castle Accommodation Information (Britain Express)

http://www.britainexpress.com/attractions.htm?attraction=83#tabs-5